初心者のための `dselect' 入門
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               Ste'phane Bortzmeyer <bortzmeyer@debian.org>

         Japanese translated: Atsushi KAMOSHIDA <kamop@debian.org>


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1. はじめに
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     この文書は、`dselect' を初めて使う人が Debian
     のインストールに成功するような手助けになることを目的としています。
     この文書は `dselect' をすべて説明するものではなく、初めて `dselect'
     を使うときには、ヘルプ画面を参照しながら作業してください。

     `dselect' はインストールしたいパッケージを選択するために使われます。
     (Debian 2.2 には現在 3650 パッケージあります。) `dselect'
     はインストールに使用され、とても強力で少々複雑ではありますが、いくつかの知識をあらかじめ持っていれば、迷うことはありません。
     軽はずみな `dselect'
     の使用はシステムをすっかり台無しにしてしまうかもしれません。

     次のような順序でパッケージのインストールをします。

        * インストール方法の選択

        * 利用可能なパッケージリストの更新

        * インストールするパッケージの選択

        * パッケージのインストール、あるいは更新

        * 設定されていないパッケージの設定

        * 不必要なパッケージの削除

     それぞれの手順を完了すれば、次に何をすべきか導いてくれます。
     順番にすべての手順を飛ばすことなく、進めてください。

     最初に、別のシェルを起動することを話しておきます。 Linux は 6
     つのコンソールやシェルを持ち、いつでも使うことができます。 _Left
     Alt-F1_から _Left Alt-F6_ を押すことにより、切替えることができます。
     切替えた後は新しいシェルにログインして使ってください。
     インストールに使われるコンソールは最初のもの、すなわち tty1 で、_Left
     Alt-F1_ を押せば元に戻ることができます。


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2. `dselect' が起動したら
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     `dselect' が起動したら、次のような画面になります。

          Debian Linux `dselect' package handling frontend.
          
          0.  [A]ccess  Choose the access method to use.
          1.  [U]pdate  Update list of available packages, if possible.
          2   [S]elect  Request which packages you want on your system.
          3.  [I]nstall Install and upgrade wanted packages.
          4.  [C]onfig  Configure any packages that are unconfigured.
          5.  [R]emove  Remove unwanted software.
          6.  [Q]uit    Quit dselect.

     一つ一つ見ていくことにしましょう。


2.1. ``Access''
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     これがインストール方法を選択する画面です。

dselect - list of access methods
  Abbrev.        Description
  cdrom          Install from a CD-ROM.
* multi_cd       Install from a CD-ROM set.
  nfs            Install from an NFS server (not yet mounted).
  multi_nfs      Install from an NFS server (using the CD-ROM set) (not yet mounted).
  harddisk       Install from a hard disk partition (not yet mounted).
  mounted        Install from a filesystem which is already mounted.
  multi_mount    Install from a mounted partition with changing contents.
  floppy         Install from a pile of floppy disks.
  apt            APT Acquisition [file,http,ftp]

     ここではインストールするパッケージがどこにあるかを選択します。
     これらが表示される順番は気にしないでください。
     インストールのために適した方法を選択することはとても大切なことです。
     表示されるメソッドの数が少し多かったり、少なかったり、
     その順序が異なったりすることもありますが気にしないでください。
     次でこれらの方法の違いを述べます。

     multi_cd
          とても強大なこの複雑な方法は、複数枚のバイナリ CD
          の組からインストールする 最近の Debian にとって不可欠なものです。
          これらの各 CD には、その CD
          に収録されているパッケージに関する情報と、 (`Packages.cd'
          ファイルに) その CD が依存している他の CD
          に関する情報が含まれています。
          最初にこの方法を選択したら、CD-ROMをマウントしてはいけません。
          一番最後の _binary_ ディスクをドライブに挿入し、
          以下の質問に答えてください。

             * CD-ROM drive location

             * Confirmation that you are using a multi-cd set

             * The location of the Debian distribution on the disk(s)

             * [ Possibly ] the location(s) of the Packages file(s)

          インストール可能なパッケージリストを更新してパッケージを選択したら、
          multi-cd ではその他の手順とは異なります。 順番に CD を入れ替えて
          ``install'' を実行します。 残念ながら dselect
          の制限でそれぞれの段階で CD
          を入れ替えるように促されるかもしれません。次のようにそれぞれのディスクを入れ替えます。

             * Insert the CD in your CD-ROM drive.

             * From the main dselect menu, select "Install".

             * Wait until dpkg finishes installing from this CD (it may
               report installation successful, or possibly installation
               errors.  Don't worry about these until later).

             * Hit [Return] to go back to the main dselect menu.

             * Repeat with the next CD in the set...

          いくつかのパッケージは他のパッケージよりも先にインストールと設定がされている必要があるため、すべてのパッケージをインストールするためには一回以上
          ``install'' をしなければならないかもしれません。

          未設定のものを設定するために、``Configure'' は必ず必要です。

     multi_nfs, multi_mount
          これらは multi-cd
          に良く似ており、メディアを変えながらコピーすることを工夫しています。
          例えば、他のマシンの CD-ROM ドライブから NFS を経由し multi-cd
          のセットを使ってインストールすることができます。

     apt
          ローカルにミラーした Debian
          アーカイブやネットワーク経由でインストールする最もベストなインストール方法の一つです。
          この方法は ``apt''
          システムを利用して完全な依存解析と順序付けをするので、最も最適な順番でパッケージをインストールすることができます。

          この方法の設定は直接的で、
          複数のアーカイブの場所を指定したり、`file:' URL (ローカルや NFS
          マウントされたディスク)、`http:' URL、`ftp:' URL
          を組み合わせることができます。 しかしながら、HTTP と FTP
          オプションは認証プロキシはサポートしてません。

          httpやftpのプロキシサーバを使用する場合には、`http_proxy' または
          `ftp_proxy' 環境変数をそれぞれセットしてください。 dselect
          を始める前にシェルでこれらを以下のように設定します。

               # export http_proxy=http://gateway:3128/
               # dselect

     floppy
          CD-ROM
          やネットワークに接続していない人達にも利用できます。昔ながらの大きさのフロッピーを使用するならば、これ以外に実行可能なオプションはありませんが、LS/120や
          Zip ドライブならより良いでしょう。
          フロッピードライブの場所を指定して、フロッピーを挿入します。
          最初のフロッピーには Packages
          ファイルが含まれていなければなりません。
          この方法はとても遅く、メディアに問題があるなど信頼できないかもしれません。

     nfs
          _この方法の使用は勧められません - apt か multi_nfs
          を代わりに使ってください。
          他の方法がすべてうまくいかない時のみ使用してください。_

          これはシンプルなインストール方法で、必要なものもシンプルです。つまり、NFSサーバのアドレス、サーバ上のDebianアーカイブの場所とPackagesファイルを入力します。
          そして、dselectはサーバからさまざまなセクションを順番にインストールしていきます。
          ただ、簡単ですが時間はかかります。つまり、適した順序付けをしないので
          ``Configure'' をたくさん実行する必要があるでしょう。 明らかに NFS
          を用いたインストールにのみ適しています。

     harddisk
          _この方法の使用は勧められません - apt か multi_mount
          を代わりに使ってください。
          他の方法がすべてうまくいかない時のみ使用してください。_

          ハードディスクのパーティションのブロックデバイスを用い、通常パーティションの
          Debian ファイルがある場所を指定します。
          ゆっくりで簡単です。適した並べ変えをしないので ``Install'' や
          ``Configure''
          をたくさん実行することになるでしょう。推奨ではなく、なぜなら
          ``apt'' がこの機能を提供していて、並べ変えもするからです。

     mounted
          _この方法の使用は勧められません - apt か multi_mount
          を代わりに使ってください。
          他の方法がすべてうまくいかない時のみ使用してください。_

          ファイルシステム中の Debian ファイルの場所を指定します。
          たぶん最も簡単な方法ですがゆくりです。最適な並べ変えをしないので
          ``Install'' や ``Configure''
          をたくさん実行する必要があるでしょう。

     cdrom
          _この方法の使用は勧められません。 - multi_cd
          を代わりに使ってください。 このメソッドは Debian 2.2
          のような複数の CD セットを扱うことはできません。_

          1 枚の CD からインストールします。 このシンプルな方法は CD-ROM
          ドライブの場所と CD-ROM 内の Debian
          ディストリビューションの場所、(必要があれば) Packages
          ファイルの場所を指定します。 簡単ですがとても遅いです。
          最適な並べ替えを行わないので、``Install'' や ``Configure''
          をたくさん実行する必要があるでしょう。 推奨しません。なぜなら 1
          枚の CD-ROM を想定しないからです。 ``multi-cd''
          を代わりに選択してください。

     もしもここで問題があれば (例えば、Linux が CD-ROM を認識しなかったり、
     NFS マウントされていなかったり、どのパーティションにパッケージがあるか
     を忘れてしまったりしたときなど)、次のような選択があります。

        * 他のシェルを起動し、問題を解決して元に戻ります。

        * `dselect' を終了して、後程、再起動します。
          いくつかの問題を解決するためには再起動する必要があるかもしれません。
          このようなことを行なっても全然問題ありませんが、次に `dselect'
          を起動するときはルートアカウントで実行してください。
          最初のときと違って、次に起動したときには自動的に `dselect'
          は起動しません。

     インストール方法を選択したら、次は、パッケージの正確な場所を決定します。
     もしこの選択が正しくなければ、^C
     で、インストール方法の選択まで戻ります。

     ここを通過すれば、メインの画面に戻ります。


2.2. ``Update''
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     `dselect' はミラー元から `Packages' もしくは `Packages.gz'
     ファイルを読み込み、自分のシステムの利用可能なパッケージリストの更新をします。
     ファイルのダウンロードと処理にしばらく時間がかかります。


2.3. ``Select''
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     驚かないでください。 すべてのことをここで行ないます。
     ここでは、インストールしたいパッケージを選択します。

     _Enter_ を押してください。 遅いマシンの場合、画面がクリアされても 15
     秒程そのままになるので、キーを連打しないように注意してください。

     最初にヘルプファイルの 1 ページ目が表示されます。
     選択画面のどこからでも _?_
     を押せば、いつでもこの画面を出すことができます。 _._
     キーで続きを見ることができます。

     始める前に次のことに気をつけてください。

        * すべての選択が終った後に選択画面から抜ける時は _Enter_
          を押してください。
          選択に何も問題がなければ、これでメイン画面に戻ります。
          何か問題が生じれば、それらについて聞かれます。
          出てきた画面が適切であれば、_Enter_ を押して抜けてください。

        * 問題の発生は当り前のことで、予想されたことです。 <A>
          という選択したパッケージとそのパッケージが必要とする <B>
          というパッケージがあるとき、`dselect'
          はその問題を指摘し、最も適した解決法の提案をします。 もし <A>
          パッケージが (互いに排他的な) <B>
          パッケージと衝突したとき、どちらを選ぶか聞いてくるでしょう。

     選択画面の最初の 2 行を見てみましょう。

dselect - main package listing (avail., priority)          mark:+/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section  Package      Inst.ver    Avail.ver   Description

     これは、いくつかの特別なキーを知らせています。

     `+'
          インストールするパッケージを選択

     `='
          パッケージを保持 (hold) します - 壊れたパッケージに有用です。
          古いバージョンを再インストールして保持 (hold)
          することにより、新しいパッケージが登場するまで待つことができます。

     `-' パッケージの削除指定
     `_'
          パッケージを設定ファイルとともに削除

     `i,I'
          パッケージ情報画面を切替える

     `o,O'
          パッケージ情報の並び順を替える

     `v,V'
          表示を切替える。 このキーを使うと 2 行目に EIOM
          の意味が表示されます。
          サマリを以下に示します。(大文字と小文字の効果は違うので注意してください。)

               フラグ   意味              可能な値
               E        エラー            Space, R, I
               I        インストール済    Space, *, -, U, C, I
               O        一つ前の選択      *, -, =, _, n
               M        現在の選択        *, -, =, _, n

     ここですべての説明をするよりは、すべて書かれているヘルプ画面を参照した方が良いでしょう。
     とはいえ、一つの例を示します。

     `dselect' では次のような行があります。

EIOM Pri  Section  Package   Description
  ** Opt  misc     loadlin   a loader (running under DOS) for LINUX kernel

     これは前回 `dselect' を実行したときに選んだ loadlin
     をそのままにし、選択した状態になっています。
     しかし、インストールされていません。なぜでしょう? これは loadlin
     パッケージが物理的に利用可能になっていないからに違いありません。
     パッケージのコピーに失敗しています。

     すべてのパッケージを正しくインストールするために `dselect' が
     利用する情報は、パッケージ自身に埋め込まれています。
     この世に完全なものなどは存在しないので、パッケージの依存関係が正しく
     なかった時など `dselect' では簡単に解決できないことがあります。
     このような場合に備えて、ユーザが操作を元に戻すことができる方法が用意
     されています。その方法とは選択画面で利用可能なコマンド _Q_ と _X_
     です。

     _Q_
          上書き。 依存関係を無視して選択する。
          結果は、もちろん、自分自身の責任です。

     _X_
          すべてを破棄したいときに _X_ を使います。
          変更内容を破棄して終了します。

     失敗しないための手助けをしてくれるキーは _R_ と _U_、_D_です。

     _R_
          今回の選択をキャンセルします。 過去の選択には影響しません。

     _U_
          `dselect' が提案した変更に、さらに変更をしていた場合、U で
          `dselect' が提案した選択に戻ります。

     _D_
          自分の選択を残して、`dselect' の選択を削除する

     以下に例を示します。 `boot-floppies'
     パッケージは以下のパッケージに依存しています。
     (初心者には不適切な例かもしれませんが、
     このパッケージにはたくさんの依存関係があるため、敢えて使うことにします。)

        * `libc6-pic'

        * `slang1-pic'

        * `sysutils'

        * `makedev'

        * `newt0.25'

        * `newt0.25-dev'

        * `popt'

        * `zlib1g'

        * `zlib1g-dev'

        * `recode'

     `boot-floppies'
     をメンテナンスしている人達は次にあげるパッケージがインストールされているかも考えます。
     これらは、しかしながら、必須ではありません。

        * `lynx'

        * `debiandoc-sgml'

        * `unzip'

     したがって、`boot-floppies' を選択すると、次のような画面になります。

dselect - recursive package listing mark:             +/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section Package Description

dselect - recursive package listing                         mark:+/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section  Package      Description
  ** Opt admin    boot-floppie Scripts to create the Debian installation floppy set.
  _* Opt devel    newt0.25-dev Developer's toolkit for newt windowing library
  _* Opt devel    slang1-dev   The S-Lang programming library, development version.
  _* Opt devel    slang1-pic   The S-Lang programming library, shared library subset ki

     (他のパッケージは、すでにシステムにあるかどうかによって、表示されるかもしれませんし、表示されないかもしれません。)
     すべての必要なパッケージは選ばれていることに気を付けてください。

     _R_ キーで最初に戻ることができます。

dselect - recursive package listing mark:             +/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section Package Description

dselect - recursive package listing                         mark:+/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section  Package      Description
  __ Opt admin    boot-floppie Scripts to create the Debian installation floppy set.
  __ Opt devel    newt0.25-dev Developer's toolkit for newt windowing library
  __ Opt devel    slang1-dev   The S-Lang programming library, development version.
  __ Opt devel    slang1-pic   The S-Lang programming library, shared library subset ki

     boot-floppies をインストールしないと決めたならば、_Enter_
     を押してください。

     _D_ キーを押すと、最初に選択した状態に戻ります。

dselect - recursive package listing mark:             +/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section Package Description

dselect - recursive package listing                         mark:+/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section  Package      Description
  _* Opt admin    boot-floppie Scripts to create the Debian installation floppy set.
  __ Opt devel    newt0.25-dev Developer's toolkit for newt windowing library
  __ Opt devel    slang1-dev   The S-Lang programming library, development version.
  __ Opt devel    slang1-pic   The S-Lang programming library, shared library subset ki

     _U_ キーは `dselect' の選択にします。

dselect - recursive package listing mark:             +/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section Package Description

dselect - recursive package listing                         mark:+/=/- verbose:v help:?
EIOM Pri Section  Package      Description
  _* Opt admin    boot-floppie Scripts to create the Debian installation floppy set.
  _* Opt devel    newt0.25-dev Developer's toolkit for newt windowing library
  _* Opt devel    slang1-dev   The S-Lang programming library, development version.
  _* Opt devel    slang1-pic   The S-Lang programming library, shared library subset ki

     今はデフォルトのまま進めることを勧めます。
     これ以上の操作は後の機会にしましょう。

     決定したら、_Enter_ キーを押して、メイン画面に戻ります。
     もし未解決の問題が残っていれば、再び他の問題の問題解決の画面に切り替わります。

     _R_、_U_、_D_ キーはそのような状況においてとても便利です。
     自分で試してみて、すべてを元に戻して、やり直すことができます。 ``Break
     In Emergency'' と書かれたガラスの箱と見なしてはいけません。

     選択画面での選択が終ったら、_I_ を押すと広い窓になり、_t_
     で先頭に移動し、_Page-Down_ キーで素早く画面の切替えができます。
     これで自分の選択を確認してミスを見つけることができます。
     ある人達はパッケージ全体を失敗して選択してしまい、気づくのがとてもおそかったそうです。
     dselect
     は非常に力強いツールなので、間違った使い方をしないようにしてください。

     次のような状況を考えてなければなりません。

          package category     status
          
          required             all selected
          important            all selected
          standard             mostly selected
          optional             mostly deselected
          extra                mostly deselected

     うまくいけば、_Enter_ を押して、選択を終了します。
     もし何かあれば、もう一度選択し直してください。


2.4. ``Install''
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     `dselect' は全体で 3650
     パッケージを持ち、選択されたものをインストールします。
     インストールするにあたり、いろいろと聞いてきたりします。
     他のシェルに移動して古い設定と新しいものを比較するのはしばしば便利です。
     古いファイルが `conf.modules' であるとき、新しいものは
     `conf.modules.dpkg-new' となります。

     新しいマシンではかなり画面のスクロールが速いです。 _Control-s_ や
     _Control-q_ で
     画面を止めたり進めたりでき、インストールの最後にはインストールされなかったパッケージの一覧がでます。
     すべての記録を取りたければ、普通の Unix のように `tee' や `script'
     を使ってください。

     インストールするように設定されていてもまだインストールされていないパッケージがあるとき、そのパッケージに依存しているパッケージはインストールされないことが起こり得ます。
     その場合は ``Install'' をもう一度実行してください。 4 回 ``Install''
     を行なってすべてのインストールが終わったとの報告もあります。
     これはインストール方法によって異なります。


2.5. ``Configure''
------------------

     ほとんどのパッケージは 3
     のインストールで設定をしますが、やり残したものは、ここで設定を行います。


2.6. ``Remove''
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     必要なくなったパッケージを除去します。


2.7. ``Quit''
-------------

     たくさんのファイルをシステムに入れたので、ここで
     `/etc/cron.daily/find' を実行することを勧めます。 それから、`locate'
     を使えば、引数として入力したファイルの場所を出力できます。


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3. 最後にいくつかのヒントを
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     インストールの過程で `dselect' が実行された時、すでに Debian
     が起動していると思っているかもしれません。方法を習い理解するまで、もう少し時間をかけてください。
     最初に選択画面に入ったときは全部選択しないでください。 _Enter_
     を押してどんな依存関係の問題があるかを調べてください。
     そして、その問題を解決してください。
     もしもメイン画面に戻ったら、Section 2.3, ```Select'''
     を再び選択してください。

     _i_ を 2 回押すとパッケージのサイズを知ることができます。
     これは圧縮されたパッケージのサイズなので、展開されたファイルはもう少し大きなものになるでしょう。
     (こちらに関しては kilo-byte 単位で示される `Installed-Size''
     をご覧ください。)

     新しい Debian システムをインストールするのは複雑なことですが、
     `dselect' はできるだけ易しくしてくれます。
     だから、時間をかけてどのように操作するかを学んでください。
     ヘルプ画面を見て、_i, I, o,_ や _O_ に慣れてください。 また、_R_
     を使ってみてください。これで全部ですが、これを効果的に使うかどうかはあなた次第です。


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4. 用語
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     以下の単語はこのドキュメントや一般に Debian
     を語るときに便利なものです。

     パッケージ
          インストールやアンインストール、プログラムを実行するのに必要なものがすべて含まれているファイル

          パッケージを処理するプログラムは `dpkg' です。 `dselect' は
          `dpkg' のフロントエンドです。 慣れたユーザは `dpkg'
          を使ってパッケージをインストールしたり、取り除いたりします。

     パッケージ名
          すべてのパッケージの名前は <xxxxxxxxxxx.deb> のような形式になって
          います。

          以下はパッケージ名の例です。

             * `efax_08a-1.deb'

             * `lrzsz_0.12b-1.deb'

             * `mgetty_0.99.2-6.deb'

             * `minicom_1.75-1.deb'

             * `term_2.3.5-5.deb'

             * `uucp_1.06.1-2.deb'

             * `uutraf_1.1-1.deb'

             * `xringd_1.10-2.deb'

             * `xtel_3.1-2.deb'


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     初心者のための `dselect' 入門

     Ste'phane Bortzmeyer <bortzmeyer@debian.org>
     Japanese translated: Atsushi KAMOSHIDA <kamop@debian.org>